春萌

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ピューピューと北風が吹くある寒い日のこと。カナダにあるハリファックス市の子供たちは、暖かいジャケットで身を包みながらダウンタウンへ向かいました。

みんなが小脇に抱えているのは冬用のふかふかジャケット。どうするかというと…。

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街灯に着せるのです!

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街灯だけじゃなくて、駐車用のポールにまで丁寧に着せていきます。

それもこれも、寒い冬を外で過ごさなくてはいけないホームレスの人のためなのです。

このプロジェクトの発案者、さんは、毎年地域の皆さんに要らなくなったアウターの寄付を募っています。十分な数が集まると、子供たちと一緒にダウンタウンへ行き、ひとつひとつ丁寧に街灯に着せていきます。

ジャケットが風で飛んでいかないように、子供たちはマフラーやひも付き手袋でしっかりと街灯にくくりつけます。

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それぞれのジャケットには小さなタグがついています。

「僕はなくし物なんかじゃないよ! もし君が寒くてどうしようもないなら、どうか僕を着込んで暖かくなって!」

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一時間近くこのボランティア活動に励んだあとの子供たちは、暖かなジャケットを着て帽子をかぶっていても、体の芯まで冷えきってしまい、いても経ってもいられず、暖房のきいた室内へと避難しました。

ホームレスの人たちの生活の何十分の一かを身をもって体験した子供たちの笑顔。かっこいいです。

防寒具がないホームレスの人たちの生活は過酷です。

カナダだけでなく、北米全域で、冬に凍死するホームレスの数は増え続けています。その一方で、それに対して行動を起こそうとする人たちの活動も確かに増え続けているのです。

こういった暖かな行為の輪が続いてきますように。

Photographed by Tara Smith-Atkins

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[CBC]
[My Modern Met]

春萌

キッチンが制作ルーム近くにないと生きていけないイラストレーター・絵本作家。アメリカNY州第2の都市在住。広告のお仕事に携わった後、アートとデザインを学びに渡米。和食が恋しいまま、グリーンカードを取得。冷蔵庫には抹茶とあんこが常時待機中。ワクワク・ドキン・ハラハラ・ホロリ。そんな、ココロとイブクロをつかむおはなしをご紹介します。

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