まえかわゆうか

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3年前に取材させてもらった飛嶋一家が葉山に引っ越したと聞いて、ふたたび家に伺うことに。

「前の部屋がとてもよかったから、引っ越しのハードルはとても上がっていたんだけど……」と話す飛嶋夫婦が3ヶ月かけて選んだのは、森戸海岸を一望する葉山の賃貸マンションでした。

仕事の拠点を東京にもちながら、葉山での暮らしを選んだ夫婦と雨晴くんの、部屋のこだわりとは?

名前:飛嶋由馬さん 直子さん 雨晴くん
職業:デザイン事務所ampersands代表(由馬さん) 株式会社CINRAのプロダクトディレクター(直子さん)
場所:三浦郡葉山町
面積:2LDK+S
面積:97㎡
築年数:築11年 賃貸マンション

お気に入りの場所

天井の高いベッドルーム

1階のベッドルームは、物置スペースのある2階の高さまでを贅沢に使った天井高

ベッドはダブルベッドとシングルベッドを合体させ、3人で寝られる広さにしたのだそう。「広々していて、気持ちがいいですよ」と直子さん。

そんな中で目を引くのが、部屋のいたるところにある“見せる収納”とディスプレイ

シンプルで開放感のある部屋の中でもジャマにならず、明るい光の中で空間のアクセントになっています。

ちょっとした観葉植物と写真の組み合わせにも、センスが溢れる……!

リビングのソファとプロジェクター

ソファでホームシアター

家族3人で過ごすことが多いという、3階リビングのソファスペース

直子さんが知人からもらったというホームシアターキット「popIn Aladdin(ポップインアラジン)」を使って、映画や子ども向けの番組を鑑賞します。

「直子と雨晴が寝た後に、一人で映画を観ることもあります」と由馬さん。

照明

「popIn Aladdin(ポップインアラジン)」は、プロジェクター機能を持ちながらも照明としての役割も果たす、2wayアイテム。

色味と明るさはそれぞれ6段階調節できるとか。

この部屋に決めた理由

ベランダから海が見えること

前回取材の様子

2016年の取材時点では、鬼子母神のマンション住まいだった飛嶋一家。

2018年には逗子駅前の一軒家に引っ越し、2019年1月に逗子駅からバスで15分の葉山へと住み替えたそう。

前回取材のときから「逗子に引っ越したい」と話していたふたり。とはいえ、保育園の送り迎えや通勤のことを気にして、なかなか移住できずにいたのだとか。

「最初は、都心から離れることに抵抗がありました。逗子から葉山に移るときも、駅が遠くなってしまうことが気がかりで……

でも知人が逗子や葉山に移住するようになったのと、ベランダから見える海がとても魅力的だったので、この部屋に決めました」(直子さん)

最終的には「せっかくなら海の見える場所に住まないと、都内の住宅地と一緒じゃない?」という由馬さんの後押しもあり、決心がついたそうです。

「アートやデザイン好きの人が行くようなお店や美術館、本屋、カフェがたくさんあるところも気に入っています」(直子さん)

東京、品川、新宿などの都心まではおよそ1時間半。交通の便も思ったより悪くないし、街全体が田舎過ぎないのもお気に入りだそうです。

室内に広い物置部屋があること

1階と3階の間に、少し天井の低い物置部屋がありました。開くと6畳ほどの広さがあり、まだまだなんでも入るぞといった具合。

「アウトドアが趣味なので、大きなギアをしまえる収納スペースがあることは重視していました」と直子さん。

葉山に住む人の多くは、自前のサーフボードやカヤックを持っているのが当たり前なんだそう。こんなに大きな収納スペースにも納得です。

玄関から続く階段の先に、2階スペースを使った収納部屋が。

「ひとつ前に住んでいた逗子の一軒家にも、屋外に倉庫がありました。

でも、山の麓だったこともあり湿気がすごくて。カビの対策がとても大変だったので、屋内の物置はとても重宝しています」(直子さん)

残念なところ

バスルームの色

由馬さんと直子さんが唯一の残念ポイントと語るのは、バスルームの色合い。オレンジ色に塗られた浴槽が、あまり好みではないのだとか。

「でも、追い炊きがあるだけいいかなと思ってます(笑)」(直子さん)

お気に入りのアイテム

ご主人・由馬さんが集めた作家ものの器

キッチンで、こだわりの詰まった食器棚を発見。

由馬さんは大の器好きで、鎌倉にあるギャラリー・うつわ祥見で、よく買い物をするそうです。

作家・吉田直嗣さんの白いボウル

作家・安齋賢太さんのプレート

作家・寺村光輔の四角いお皿

「一年間の展示スケジュールがハガキでお知らせされるので、好きな作家さんの展示期間に見にいってます」(由馬さん)

海岸で拾った貝殻や鉱物のコレクション

リビングのすみに、直子さんとっておきのギャラリーコーナーがありました。

展示会で購入した鉱物や、海で拾った貝殻などが、たくさん並べられています。

ミネラルショーという石の展示会で手に入れたコレクション

家族で海に出かけることも多く、そのたびに素敵な石や貝殻を見つけては、持ち帰るのだそう。

真鍮のスイッチカバー

TOOLBOXで手に入れたという真鍮製のスイッチカバーは、由馬さんのこだわり。

「本当はスイッチのつまみごと変えたかったんですけど、賃貸なのでできる限りのDIYをしました」(由馬さん)

マグネットで簡単に貼り付けられるので、設置も簡単です!

暮らしのアイデア

タフなアウトドアグッズを暮らしに取り入れる

個人製作している工房から購入したキッチンテーブル

キッチンで料理をするときに、まな板や鍋などを置いておくための小テーブル。ここに、とっておきのこだわりがありました。

「実はこれ、折りたたみ式のアウトドアテーブルなんです」と直子さん。このほかにも、家の中のいたるところにアウトドアグッズが用いられているとか。

フジカハイペットのストーブ。部屋をじんわりと温めます。

イギリス軍のチェア。ダイニングの風景に溶け込んでいます。

折りたたみテーブル。洗面所の収納に活躍しています。

「アウトドアは好きだけど、必要以上のモノを増やしたくないなと思っていて。そしたら必然的に、屋外でも屋内でも使えるものを選んでいました。

ここに引っ越してくる前は、新しくキャビネットを買おうとか、キッチンに調理台を買おうと思っていたんですけど、いざ引っ越してみると、アウトドアアイテムがぴったりハマったんです」(由馬さん)

「アウトドアアイテムって機能的だし、デザインもいいものが多い。その分普通の家具よりは高いけれど、好きなものを2wayで使えると考えたらお得感がありますよね」(直子さん)

キッチンの小物入れは、材質を統一してすっきりとみせる

キッチンの小物

コンロ付近は調味料や器具が散乱してしまいがちな場所。でも飛嶋家のキッチンはとてもシンプルですっきりとしていました。

収納にはどんな工夫があるのでしょう?

「買ってきた調味料やスパイスはビンに詰め替えています。そうすると湿気にくいし、出し入れも楽になりますよね」(直子さん)

おしゃれにまとまっているから、「これも作家ものかな?」なんて思ってしまうけれど、ニトリやIKEAで手に入れたアイテムがほとんどだそう。

キッチン用品はガンガン使うから、あまり高いものは使いたくないなと思っていて。かといって見た目が安っぽいものは置きたくないんですよね。

だから、安くても素材感がいいものを選ぶようにしています。ガラスや木、シルバー系の色で統一したら、綺麗に見えますよ」(直子さん)

雨晴くんの安全と自転車の有効活用が叶う、バーレーのベビーカー

バーレー社の「ミノウ(MINNOW®)」は、自転車で牽引するタイプのベビーカーです。よくあるチャイルドシートに比べて安全性が高いのだとか。

後部に収納スペースが付いているという点も、魅力的です。

「チャイルドシート付きの自転車を買うことも検討したのですが、子どもを乗せなくなったときに廃棄しなければいけないのがもったいなくて。

バーレーだと、子どもが成長したら切り離せるので、自転車を長く使えるんですよ。その点も魅力でした」(由馬さん)

これからの暮らし

ベランダに出て過ごしたい

直子さん横顔

暖かくなったら、ベランダで過ごしてみたいという直子さん。

「テーブルや椅子を出したら、気持ち良さそうだなと思います。

朝起きたときや、夕方カウンターキッチンで料理をしているときなど、ベランダから空と海を眺めるととてもいい気持ちになるんです。ここに引っ越してきてよかったなって、思いますね」(直子さん)

仕事ありきの暮らしよりも、人生のための部屋を楽しむ

都内で働きながら、葉山でのライフスタイルを選んだふたり。

もともとは雨晴くんのために一軒家を購入しようと考えていたものの、まだまだ住み方を探っていきたいという思いから、しばらくは賃貸暮らしを続けるそう。

そんな中でも、大切にしたいことがあるといいます。

「仕事ありきの暮らしよりも、自分の人生や家族との生活をしっかりと楽しめる部屋でありたいなと思っています。特に子どもができてからは、強く思うようになりました」(由馬さん)

いつかは葉山を離れることがあるかもしれないという一家。

次はどんな部屋を選ぶのでしょうか。またお邪魔しにいきたい!

Photograghed by Kenya Chiba

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まえかわゆうか

東京・西荻窪出身のライター・編集者。ライフスタイル雑誌の編集部・Web制作会社を経てフリーランスへ。好きな家のパーツはタイル、磨りガラス窓、ベランダ。マジョリカタイルを焼きたい25歳。

feature

北欧、ストリート、DIY、アウトドア。リアルでさまざまな「暮らしのあり方」にフォーカスすることで、「自分にとって、一番いい暮らし」を探っていく…。連載「みんなの部屋」はスタイルを探求する旅です。

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